「もやしには栄養がない」と思っていないだろうか?実はこれ、真っ赤なウソだ。
驚くべきことに、もやしは平安時代には薬として使われていたほど栄養価が認められていた野菜なのである。ビタミンC、カリウム、食物繊維、そしてアスパラガスの2倍ものアスパラギン酸を含み、疲労回復やダイエットにも効果的。
この記事では、「もやしは栄養がない」という誤解がなぜ広まったのか、実際にはどんな栄養素がどれくらい含まれているのか、そして栄養を逃さない調理法まで徹底解説する。読み終わる頃には、もやしに対する見方が180度変わるはずだ。
「もやしは栄養がない」は真っ赤なウソ!誤解が広まった3つの理由
結論から言おう。「もやしには栄養がない」というのは完全な誤解だ。
実はもやしには、ビタミンC、カリウム、食物繊維、アスパラギン酸など、体に必要な栄養素がしっかり詰まっている。なのに、なぜこんな「栄養がない野菜」という不名誉なレッテルを貼られてしまったのか。
その理由を紐解くと、もやしという野菜の本当の姿が見えてくる。
理由①:水分量95%という見た目のインパクト
もやしの約95%は水分で構成されている。この数字だけ聞くと「ほとんど水じゃないか」と思うのも無理はない。
しかし、これはもやしに限った話ではない。キュウリは約96%、レタスは約95%、トマトは約94%が水分だ。つまり、多くの野菜は水分をたっぷり含んでいるのが当たり前なのである。
水分が多いからといって栄養がないわけではない。残りの5%に、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素がギュッと凝縮されているのだ。
理由②:「もやしっ子」という言葉のイメージ
「もやしっ子」といえば、ひ弱で青白い子どものこと。この言葉のせいで、もやし自体も「栄養がなくて弱々しい」というイメージがついてしまった。
しかし、これは大きな誤解だ。「もやしっ子」という言葉は、日光を浴びずに室内で育つもやしの栽培環境に由来している。栄養価とは関係のない話なのである。
むしろ、日光を浴びずに水だけで発芽するにもかかわらず、しっかりとした栄養素を持っているのだから、もやしは「優等生」と呼ぶべき野菜なのだ。
理由③:価格の安さが「栄養がない」という先入観を生んだ
スーパーで1袋20〜40円程度で売られているもやし。この驚きの安さが「安い=栄養がない」という先入観につながってしまった面もある。
実際には、もやしが安いのは栽培コストが低いから。土も太陽光も農薬も必要なく、わずか1週間ほどで収穫できる。生産効率が良いから安いのであって、栄養価が低いから安いわけではないのだ。
実は平安時代から「薬」として使われていた
もやしの歴史を紐解くと、その栄養価の高さがよくわかる。
日本最古の薬草書である『本草和名』(918年頃)には、「毛也之(もやし)」として記載がある。つまり、平安時代の日本人はもやしを薬として栽培していたのだ。
江戸時代の百科事典『和漢三才図会』には、「黒豆をもやしにして乾燥させ、煎じて飲むと、痺れや膝の痛み、筋のひきつりに効く」という記述がある。
栄養がない野菜を、わざわざ薬として使うだろうか?答えは明らかだ。
もやしに含まれる栄養素を徹底解剖!100gあたりの成分表
「栄養がない」と言われがちなもやしだが、実際にどんな栄養素がどれくらい含まれているのか。日本食品標準成分表をもとに、緑豆もやし(生)100gあたりの栄養成分を見ていこう。
緑豆もやし100gあたりの栄養成分
| 栄養素 | 含有量 | 主な働き |
|---|---|---|
| エネルギー | 14kcal | 活動のエネルギー源 |
| たんぱく質 | 1.7g | 筋肉・臓器の材料 |
| 食物繊維 | 1.3g | 腸内環境を整える |
| カリウム | 69mg | 血圧の調整・むくみ解消 |
| カルシウム | 10mg | 骨・歯の形成 |
| マグネシウム | 8mg | エネルギー代謝の補助 |
| リン | 25mg | 骨・歯の形成 |
| 鉄 | 0.2mg | 酸素の運搬 |
| 亜鉛 | 0.3mg | 免疫機能の維持 |
| ビタミンB1 | 0.04mg | 糖質代謝の補助 |
| ビタミンB2 | 0.05mg | 脂質代謝の補助 |
| 葉酸 | 41μg | 細胞分裂・DNA合成 |
| ビタミンC | 8mg | 抗酸化作用・コラーゲン合成 |
たった14kcalという低カロリーながら、これだけの栄養素を含んでいる。ダイエット中の人にとっては、まさに理想的な食材と言えるだろう。
注目すべきアスパラギン酸の含有量
上の表には載っていないが、もやしにはアスパラギン酸というアミノ酸が豊富に含まれている。
アスパラギン酸といえば、その名の通りアスパラガスから発見された成分。しかし、驚くべきことにもやしにはアスパラガスの約2倍のアスパラギン酸が含まれているのだ。
アスパラギン酸は疲労物質である乳酸の分解を促進し、疲労回復やスタミナアップに効果があるとされている。栄養ドリンクにも配合されることが多い成分だ。
食物繊維のバランスも優秀
もやしに含まれる食物繊維は、水溶性食物繊維0.1g、不溶性食物繊維1.2gという内訳になっている。
不溶性食物繊維は腸の中で水分を吸収して膨らみ、腸壁を刺激することで便通を促す働きがある。便秘がちな人にとっては、もやしは強い味方になってくれる。
【種類別比較】緑豆・大豆・ブラックマッペ、最強のもやしはどれだ?
スーパーで見かけるもやしには、実は3つの種類がある。それぞれの特徴と栄養価を比較してみよう。
日本で流通している3種類のもやし
①緑豆もやし:国内シェア約90%を占める最もポピュラーなもやし。軸が太めでクセのない味わいが特徴。炒め物、鍋、サラダなど万能に使える。
②ブラックマッペもやし(黒豆もやし):やや細身で、水分が少ないためシャキシャキとした食感が特徴。広島風お好み焼きや鉄板焼きの定番。西日本で人気が高い。
③大豆もやし(豆もやし):豆が付いた状態で食べるため歯ごたえがある。韓国料理のナムルやビビンバでおなじみ。3種類の中で最も栄養価が高い。
種類別・栄養成分比較表(100gあたり)
| 栄養素 | 緑豆もやし | ブラックマッペ | 大豆もやし |
|---|---|---|---|
| エネルギー | 14kcal | 15kcal | 37kcal |
| たんぱく質 | 1.7g | 2.2g | 3.7g |
| 食物繊維 | 1.3g | 1.4g | 2.3g |
| カリウム | 69mg | 71mg | 160mg |
| カルシウム | 10mg | 14mg | 23mg |
| ビタミンB1 | 0.04mg | 0.05mg | 0.09mg |
| ビタミンC | 8mg | 11mg | 5mg |
| 葉酸 | 41μg | 30μg | 85μg |
| アスパラギン酸 | 230mg | 280mg | 460mg |
栄養面では大豆もやしが圧勝
表を見れば一目瞭然だが、栄養価では大豆もやしが他を圧倒している。たんぱく質、食物繊維、カリウム、カルシウム、葉酸、アスパラギン酸など、ほぼすべての項目で緑豆もやしの約2倍の数値を叩き出している。
唯一、ビタミンCだけはブラックマッペもやしがトップ。美肌を気にする人は、ブラックマッペもやしを選ぶのも良いかもしれない。
大豆もやしだけの特別な栄養素
大豆もやしには、緑豆もやしやブラックマッペもやしには含まれていない特別な栄養素がある。それが大豆イソフラボンとGABA(γ-アミノ酪酸)だ。
大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをし、更年期障害の予防や骨の健康維持に効果があるとされている。大豆もやし1袋(200g)には約56mgの大豆イソフラボンが含まれている。
GABAは血圧を下げる働きやストレス軽減効果があることが知られており、機能性食品にも使われる注目の成分だ。
価格と入手のしやすさ
栄養価は大豆もやしが最強だが、価格面では差がある。
- 緑豆もやし:20〜40円程度
- ブラックマッペもやし:30〜40円程度
- 大豆もやし:60〜80円程度
大豆もやしは他の2種類より高めだが、それでも野菜の中ではかなりリーズナブル。栄養価を考えれば、十分に元は取れる。
発芽パワーの奇跡!豆から「もやし」になると栄養が増える科学的理由
もやしの栄養を語る上で欠かせないのが、「発芽」によって栄養が増えるという驚きの事実だ。
豆の状態では眠っていた栄養素が、発芽することで目を覚まし、さらには新しい栄養素まで生み出される。まさに「発芽の奇跡」と呼ぶにふさわしい現象である。
発芽で栄養が増えるメカニズム
日本植物生理学会の専門家によると、発芽のメカニズムは次のように説明されている。
種子には、発芽後の植物体を作るための物質(デンプン、タンパク質、脂質など)が蓄積されている。発芽が始まると、これらの物質が酵素によって分解され、新しい物質の合成に使われる。
具体的には以下のような変化が起こる:
- デンプン→アミラーゼによって分解→オリゴ糖やブドウ糖→さらにビタミンCなどに変換
- タンパク質→分解→アスパラギン酸などのアミノ酸に変換
- 脂質→分解→細胞膜の材料などに変換
発芽で増える栄養素
豆からもやしになることで増加する主な栄養素は以下の通りだ。
ビタミンC:豆の状態ではほとんど含まれていないビタミンCが、発芽によって新たに生成される。これは発芽の過程でデンプンがビタミンCに変換されるためだ。
ビタミンB2:肥満や動脈硬化の予防に効果があるとされるビタミンB2も、発芽によって増加する。
アスパラギン酸:タンパク質が分解されてできるアミノ酸で、疲労回復効果がある。豆の状態より格段に増加する。
GABA:特に大豆もやしで顕著だが、発芽玄米と同様に、タンパク質が分解されてできたグルタミン酸からGABAが生成される。
消化・吸収しやすい形に変化
発芽によって栄養素が増えるだけでなく、体に吸収されやすい形に変化するのもポイントだ。
例えば、タンパク質は発芽の過程でアミノ酸に分解される。アミノ酸の状態になることで、体への吸収率が大幅にアップする。
また、食物繊維も発芽によって柔らかくなり、消化しやすい形に変化する。胃腸に負担をかけにくいという意味でも、もやしは優れた食材なのだ。
発芽野菜ブームの火付け役
近年、「スプラウト」と呼ばれる発芽野菜が健康食として注目を集めている。ブロッコリースプラウト、カイワレ大根、豆苗などがスーパーに並ぶようになった。
しかし、もやしはそれよりもずっと前から日本人の食卓に並んでいた。いわば「元祖スプラウト」とも言える存在だ。
流行に左右されず、何十年も愛され続けてきたもやし。それは、美味しさと栄養価のバランスが優れていることの証明ではないだろうか。
ラーメンのトッピングでお馴染み!もやしが「庶民の味方」になるまでの歴史
ラーメンの上にこんもりと盛られたもやし。二郎系ラーメンの「野菜マシマシ」でもおなじみの光景だ。
しかし、もやしがこれほど身近な存在になったのは、実はそれほど古い話ではない。もやしの歴史をたどると、意外な事実が見えてくる。
語源は「萌やす」=芽を出させる
「もやし」という名前の語源は、「萌やす(もやす)」という動詞だ。「芽が出るようにする」という意味である。
漢字では「萌やし」または「糵」と書く。「糵」という漢字は、米偏に「蘖」で、穀物から芽が出る様子を表している。
平安時代:薬として重宝された時代
918年に成立した日本最古の薬草書『本草和名』には、「末女乃毛也之(まめもやし)」という記述がある。この時代、もやしは食用というより薬用として栽培されていた。
当時は医療が発達しておらず、薬草に頼ることが多かった。そんな中で、もやしは一定の薬効があると認められていたのだ。
江戸時代:民間療法として活用
江戸時代になると、もやしは民間療法として広く使われるようになる。
1679年に刊行された『農業全書』には、「緑豆をもやしにして味甚よし」という記述がある。この頃から、もやしを食べる習慣が広まり始めたようだ。
また、百科事典『和漢三才図会』には、「黒豆をもやしにして、芽が五寸ほどになったら乾燥させ、煎じて服用すると、痺れや膝の痛みに効く」と記されている。
明治時代:中華料理店への納品が始まる
明治40年頃から、東京、横浜、大阪、神戸などの大都市で、もやしの専業生産者が現れ始めた。
この頃、日本には中国からの移民が増え、中華料理店が各地にオープン。もやしは中華料理の定番食材として需要が高まり、生産者がそれに応える形で規模を拡大していったのだ。
戦後:一般家庭への普及
もやしが一般家庭に普及したのは、第二次世界大戦後のこと。
タイやミャンマーからブラックマッペ(黒豆)の輸入が始まり、もやしの大量生産が可能になった。そして1980年代後半からは、中国産の緑豆の輸入が増加。現在のように緑豆もやしが主流になったのは、この頃からだ。
現代:ラーメンに欠かせない存在に
現代では、もやしはラーメンのトッピングとして欠かせない存在になっている。
特に二郎系ラーメンでは、「野菜マシ」「野菜マシマシ」というオーダーでもやしを山盛りにするのが定番。シャキシャキとした食感がスープと麺に絶妙にマッチし、ボリューム感も演出できる。
家系ラーメンでも、もやしは定番のトッピング。濃厚な豚骨醤油スープにもやしのさっぱり感が加わると、最後まで飽きずに食べられる。
「栄養がない」と言われながらも、これほど多くの人に愛されているもやし。その歴史を知ると、ますます好きになってしまう。
栄養を逃さない!調理法別・もやしの正しい食べ方ガイド
せっかく栄養豊富なもやしを食べるなら、その栄養を最大限に活かしたい。しかし、調理法によっては栄養素が損なわれてしまうこともある。
ここでは、栄養を逃さないもやしの調理法を詳しく解説しよう。
もやしの栄養素と「弱点」
もやしに含まれる主な栄養素には、それぞれ「弱点」がある。
- ビタミンC:水に溶けやすく、熱にも弱い
- ビタミンB1:水に溶けやすい
- カリウム:水に溶け出しやすい
- アスパラギン酸:熱に弱い
つまり、もやしを長時間茹でると、これらの栄養素のほとんどがお湯に溶け出してしまうのだ。
【おすすめ①】電子レンジ加熱
栄養を逃さない調理法の筆頭は、電子レンジ加熱だ。
水を使わず、短時間で火を通すことができるため、水溶性ビタミンの損失を最小限に抑えられる。
レンジ加熱の方法:
- もやしを耐熱容器に入れる
- ラップをふんわりとかける
- 600Wで2〜3分加熱
これだけでシャキシャキのもやしが完成。ナムルやサラダにぴったりだ。
【おすすめ②】強火で短時間炒め
炒め物にする場合は、強火で1分以内を目安にしよう。
長時間炒めるともやしから水分が出てしまい、シャキシャキ感が失われるだけでなく、栄養素も流出してしまう。
炒め物のコツ:
- フライパンをしっかり熱してから油を入れる
- もやしを入れたら強火のまま手早く炒める
- 塩・コショウは最後に(先に入れると水が出る)
- 炒め時間は1分以内を厳守
【おすすめ③】スープ・汁物で汁ごと食べる
もやしを茹でると栄養素がお湯に溶け出してしまうが、スープや味噌汁にすれば汁ごと栄養を摂取できる。
ラーメンのもやしトッピングも、スープと一緒に食べることで栄養を逃さずに摂れる計算だ。家系ラーメンや二郎系ラーメンを食べる際には、スープも一緒に楽しもう(塩分の摂りすぎには注意)。
【避けるべき】茹でこぼし調理
もやしを茹でて、そのお湯を捨てる「茹でこぼし」は、栄養面では最悪の調理法だ。
ビタミンC、ビタミンB1、カリウムなどの水溶性栄養素の多くがお湯に溶け出し、そのお湯を捨ててしまえば栄養素もサヨナラ。どうしても茹でる必要がある場合は、茹で時間を極力短く(30秒程度)にしよう。
生食はNG!必ず加熱を
「加熱すると栄養が減るなら、生で食べればいいのでは?」と思うかもしれないが、もやしの生食は絶対にNGだ。
もやしは水耕栽培のため、細菌が繁殖しやすい環境で育っている。生で食べると食中毒のリスクがあるため、必ず加熱してから食べよう。
疲労回復からダイエットまで!もやしに期待できる5つの健康効果
もやしに含まれる栄養素は、体にさまざまな良い効果をもたらしてくれる。ここでは、科学的な根拠に基づいたもやしの健康効果を5つ紹介しよう。
効果①:疲労回復・スタミナアップ
もやしに含まれるアスパラギン酸は、疲労回復の強い味方だ。
アスパラギン酸は、体内でエネルギーを生み出す「TCA回路(クエン酸回路)」の働きを助け、疲労物質である乳酸の分解を促進する。栄養ドリンクに配合されることも多い成分だ。
先述の通り、もやしにはアスパラガスの約2倍のアスパラギン酸が含まれている。夏バテや疲労がたまった時には、もやし料理がおすすめだ。
効果②:低カロリーでダイエットの味方
緑豆もやし100gあたりのカロリーはわずか14kcal。これは野菜の中でもトップクラスの低カロリーだ。
しかも、食物繊維が豊富なため満腹感を得やすく、食べ過ぎを防ぐ効果も期待できる。ダイエット中の「かさ増し」食材としても優秀だ。
例えば、ラーメンを食べる際にもやしを山盛りにすれば、麺の量を減らしても満足感が得られる。二郎系ラーメンの「野菜マシ」は、ある意味で理にかなった食べ方なのかもしれない。
効果③:便秘解消・腸内環境の改善
もやしに含まれる不溶性食物繊維は、腸の中で水分を吸収して膨らみ、腸壁を刺激することで便通を促す。
便秘がちな人は、毎日の食事にもやしを取り入れてみるといいだろう。低カロリーなので、多めに食べても罪悪感がない。
効果④:美肌効果・アンチエイジング
ビタミンCは、コラーゲンの合成に欠かせない栄養素。コラーゲンは肌のハリや弾力を保つために重要な成分だ。
また、ビタミンCには強い抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酸素を除去する働きもある。美肌を目指す人にとって、もやしは手軽に摂れるビタミンC源として重宝する。
効果⑤:むくみ解消・血圧調整
もやしに含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがある。
塩分の摂りすぎはむくみや高血圧の原因になるが、カリウムを十分に摂取することでこれを防ぐことができる。ラーメンのスープを飲みすぎた時には、もやしのカリウムが助けてくれるかもしれない。
【大豆もやし限定】女性ホルモンサポート
大豆もやしに含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをする。
更年期障害の症状緩和や、骨粗しょう症の予防に効果があるとされており、特に女性にとっては積極的に摂りたい栄養素だ。
【保存のコツ】もやしを長持ちさせる方法と新鮮なもやしの見分け方
もやしの弱点は、日持ちしないこと。買ってきたらなるべく早く使い切るのが基本だが、正しい保存方法を知っておけば、少しでも長持ちさせることができる。
もやしが傷みやすい理由
もやしは収穫後も呼吸を続けており、その呼吸によって自らの栄養素を消費しながら劣化していく。水分が多いため細菌も繁殖しやすく、常温では1日も持たないことがある。
【基本】冷蔵保存のポイント
購入後は必ず冷蔵庫で保存すること。冷蔵保存の場合、2〜3日が目安だ。
長持ちさせるコツ:
- 袋に小さな穴を開けて通気性を確保
- または、タッパーに水を張ってもやしを入れ、フタをして保存
- 水に浸ける場合は、毎日水を取り替える
水に浸ける方法なら、1週間程度持たせることも可能だ。ただし、水に浸けるとビタミンCなどの水溶性栄養素が流出するため、栄養面では早めに食べる方が良い。
【裏技】冷凍保存も可能
意外と知られていないが、もやしは冷凍保存も可能だ。
冷凍方法:
- もやしを洗って水気をしっかり切る
- 冷凍用保存袋に入れて平らにならす
- 空気を抜いて密封し、冷凍庫へ
冷凍すれば約1ヶ月保存可能。使う時は解凍せずにそのまま調理に使える。ただし、解凍後はシャキシャキ感が失われるため、スープや炒め物など加熱調理向きだ。
新鮮なもやしの見分け方
スーパーでもやしを選ぶ際は、以下のポイントをチェックしよう。
- 軸が白くてハリがある:透明感が出ていたり、茶色く変色していたりするものは避ける
- ひげ根が短い:ひげ根が長く伸びているものは鮮度が落ちている
- 袋に水滴が少ない:袋の中に水が溜まっているものは傷みやすい
- 芽の部分が開いていない:芽が開いているものは育ちすぎ
傷んだもやしの見分け方
以下の状態になったもやしは食べるのを避けよう。
- 異臭がする:酸っぱい臭いやアンモニア臭がする
- ぬめりがある:表面がヌルヌルしている
- 茶色く変色:全体的に茶色くなっている
- 水っぽくなっている:袋の底に水が大量に溜まっている
少し変色している程度なら、その部分を取り除いて使えることもあるが、異臭やぬめりがある場合は迷わず廃棄しよう。
まとめ:もやしは「栄養がある」コスパ最強野菜だった!
「もやしには栄養がない」という通説が、いかに間違っていたかおわかりいただけただろうか。
ここで、もやしの栄養について知っておくべきポイントをおさらいしよう。
この記事のポイント
- 「栄養がない」は完全な誤解。水分量95%という見た目のイメージ、「もやしっ子」という言葉、安さへの先入観が原因だった
- 平安時代から薬として使われていた歴史ある野菜。1,100年以上前から日本人に愛されてきた
- ビタミンC、カリウム、食物繊維、アスパラギン酸など多くの栄養素を含有
- 3種類のもやしの中では大豆もやしが栄養価No.1。大豆イソフラボンやGABAも含まれる
- 発芽によって栄養が増えるという驚きの科学的事実。豆にはなかったビタミンCが発芽で生成される
- 調理法によって栄養の残存率が変わる。電子レンジ加熱やスープがおすすめ
- 疲労回復、ダイエット、便秘解消、美肌効果、むくみ解消など健康効果も多数
コスパ最強の「優等生野菜」
1袋20〜40円という驚きの安さで、これだけの栄養素と健康効果を得られる野菜は他にない。もやしはまさに「コスパ最強の優等生野菜」なのだ。
ラーメンのトッピング、野菜炒め、ナムル、味噌汁…どんな料理にも合う万能選手でありながら、しっかりと栄養も摂れる。
今日からは「もやしには栄養がない」という誤解を解き、自信を持ってもやしを食べよう。そして、もし誰かがその誤解を口にしたら、この記事で得た知識を披露してあげてほしい。
「へぇ〜、そうだったんだ!」と感心されること間違いなしだ。

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