「カップラーメンって塩分どれくらいなの?」——コンビニやスーパーで手軽に買えるカップ麺ですが、塩分量は意外と高いことをご存知ですか?
結論から言うと、一般的なカップ麺の塩分量は1食あたり5〜6g。これは1日の塩分摂取目標(男性7.5g未満)の約70〜80%に相当します。しかも、大盛りサイズや二郎系カップ麺になると10gを超える商品も。
この記事では、主要メーカーのカップラーメン塩分ランキングを徹底解説。「カップヌードルとどん兵衛、どっちが塩分高い?」「減塩カップ麺で本当に美味しいのは?」といった疑問にすべてお答えします。
カップラーメン1食あたりの塩分量はどれくらい?

平均的なカップ麺の塩分は5〜6g
市販されているカップラーメンの塩分量は、1食あたり5〜6gが平均です。これは外食のラーメン(約6〜7g)よりやや少ないものの、1日の塩分摂取目標の大半を占める量です。
- 厚生労働省の目標値:男性7.5g未満、女性6.5g未満
- 日本高血圧学会の推奨:6g未満
- カップ麺1食の塩分:約5〜6g(目安の70〜80%)
つまり、カップ麺を1食食べると、その日の残りの食事で摂れる塩分はごくわずかということになります。特に塩分を気にしている方にとっては、カップ麺の選び方が重要になってきます。
塩分の内訳:麺とスープの違い
カップ麺の塩分は、麺・かやくとスープに分かれて表示されています。一般的な内訳を見てみましょう。
| 部位 | 塩分量 | 割合 |
|---|---|---|
| 麺・かやく | 1.5〜2.5g | 約30〜40% |
| スープ | 3〜4g | 約60〜70% |
お店のラーメンと同様に、塩分の大半はスープに含まれています。スープを残すことで、塩分摂取量を30〜40%程度カットできます。
大盛り・1.5倍サイズは要注意
「1.5倍」や「大盛り」サイズのカップ麺は、塩分量も比例して増加します。代表的な商品で見てみましょう。
- 通常サイズ:約5g前後
- 1.5倍・大盛りサイズ:約7〜8g
- 二郎系大盛り:10g以上になることも
例えば「超大盛りスーパーカップ 濃厚豚醤油ラーメン」の塩分量は10.6g。1日の塩分摂取目標を1食でオーバーする驚きの数字です。大盛りサイズを選ぶ際は、塩分量もチェックすることをおすすめします。
袋麺との違い
袋入りインスタントラーメンの塩分量もカップ麺と同程度で、5〜6gが一般的です。ただし、袋麺には自分で調整できるメリットがあります。
- スープの素を7〜8割だけ使う
- 水を多めにして薄味にする
- 野菜を追加して旨味を補う
カップ麺はスープが濃縮されているため調整が難しいですが、袋麺なら自分好みに塩分をコントロールできます。
実は、カップ麺よりもカップうどん・そばの方が塩分が高い傾向があります。「赤いきつねうどん」は6.6gと、カップヌードル(4.9g)より約1.7g多い塩分を含んでいます。和風だしは醤油ベースで塩分が凝縮されやすいのです。
カップ麺の塩分が高い理由
味を引き立てるための塩分
なぜカップ麺にはこれほど多くの塩分が含まれているのでしょうか。その理由は、塩分が味を引き立てる役割を果たしているからです。
塩分には旨味を増強する効果があります。食材に含まれるグルタミン酸やイノシン酸などの旨味成分を引き立て、料理を美味しく感じさせる働きがあるのです。カップ麺のスープには、鰹節、昆布、煮干し、鶏ガラなど様々なだしが使われていますが、これらの旨味を最大限に引き出すために、ある程度の塩分が必要になります。
また、塩分には保存性を高める効果もあります。カップ麺は常温で長期間保存できる商品ですが、塩分を含めることで微生物の繁殖を抑え、品質を維持することができます。
調味料自体に塩分が含まれている
カップ麺のスープに使われる調味料自体にも、多くの塩分が含まれています。
| 調味料 | 塩分濃度 |
|---|---|
| 醤油 | 約15% |
| 味噌 | 約12% |
| だしの素 | 約40% |
| 鶏ガラスープの素 | 約45% |
醤油ベースのラーメンスープを作る場合、醤油だけで相当量の塩分が含まれます。味噌ラーメンも同様で、味噌自体に塩分が含まれているため、高塩分になりやすいのです。
フリーズドライ製法と塩分の関係
カップ麺の具材やスープの多くは、フリーズドライ(凍結乾燥)製法で作られています。この製法では、水分を取り除くことで長期保存を可能にしていますが、水分が減ることで塩分濃度が相対的に高くなります。
お湯を注いで復元した際、元の味を再現するためには、乾燥前の段階でしっかりと味付けをしておく必要があり、これが塩分量が増える一因となっています。
カップ麺の歴史は1971年にさかのぼります。日清食品が世界初のカップ麺「カップヌードル」を発売して以来、50年以上にわたって進化を続けてきました。当時の塩分量は現在よりも高く、近年は健康志向の高まりから各社が減塩に取り組んでいます。
【ブランド別】人気カップ麺の塩分ランキング
日清カップヌードルシリーズ
世界初のカップ麺として知られるカップヌードル。1971年の発売以来、世界100カ国以上で販売される日本を代表するカップ麺ブランドです。2024年時点で累計販売数は500億食を突破しており、まさに世界的なヒット商品と言えます。そんなカップヌードルシリーズの塩分量を比較してみましょう。
| 順位 | 商品名 | 塩分量 |
|---|---|---|
| 1位 | カップヌードル 味噌 | 5.2g |
| 2位 | カップヌードル(オリジナル) | 4.9g |
| 3位 | カップヌードル シーフード | 4.7g |
| 4位 | カップヌードル カレー | 4.4g |
意外にも、カレー味が最も塩分が低いという結果に。カレーのスパイスが味の深みを出すため、塩分に頼らずに済むのが理由です。逆に味噌味は塩分が高め。味噌自体に塩分が含まれているため、納得の結果と言えます。
カップヌードルの特徴として、謎肉(なぞにく)と呼ばれる独特のダイスミンチがあります。この謎肉には豚肉や野菜が使われていますが、味付けの過程で塩分が添加されています。また、エビやたまごといった具材にも塩分が含まれており、これらがスープと合わさることで全体の塩分量が決まります。
カップヌードル ビッグサイズの塩分
通常サイズに加えて、ビッグサイズのカップヌードルも人気があります。ビッグサイズは麺量が約1.5倍になるため、塩分量も比例して増加します。
- カップヌードル ビッグ:約6.5g
- カップヌードル シーフード ビッグ:約6.2g
- カップヌードル カレー ビッグ:約5.8g
通常サイズと比較すると、約1.3〜1.4倍の塩分量になります。「お腹いっぱい食べたい」という時にビッグサイズを選びがちですが、塩分量も増えることを意識しておきましょう。
東洋水産(マルちゃん)シリーズ
赤いきつねや緑のたぬきで有名な東洋水産。うどん・そば系の塩分量を見てみましょう。
| 商品名 | 塩分量 |
|---|---|
| 赤いきつねうどん(東日本) | 6.6g |
| 緑のたぬき天そば(東日本) | 5.98g |
| ごつ盛り ワンタン醤油ラーメン | 6.2g |
赤いきつねうどんの塩分6.6gは、カップ麺全体で見てもトップクラスの高さ。和風だしの旨味を出すために、どうしても塩分が高くなる傾向にあります。
赤いきつねは1978年に発売されて以来、40年以上にわたって愛され続けている超ロングセラー商品です。特徴的なのはふっくらとした油揚げで、この油揚げにも下味として塩分が含まれています。また、つゆには鰹節と昆布のだしがしっかり効いており、これが美味しさの秘密である一方、塩分量を押し上げる要因にもなっています。
緑のたぬきは天ぷら蕎麦タイプのカップ麺で、サクサクの天ぷらが特徴です。天ぷらの衣にも塩分が含まれていますが、赤いきつねより若干塩分が低いのは、揚げ物より醤油ベースのつゆの方が塩分への影響が大きいためと考えられます。
日清どん兵衛シリーズ
東洋水産のライバル、日清のどん兵衛シリーズも比較してみましょう。
| 商品名 | 塩分量 |
|---|---|
| どん兵衛 鴨だしそば | 6.5g |
| どん兵衛 天ぷらそば(東日本) | 5.4g |
| どん兵衛 きつねうどん(西日本) | 5.2g |
| どん兵衛 きつねうどん(東日本) | 5.0g |
どん兵衛きつねうどんと赤いきつねを比較すると、どん兵衛の方が約1.5g塩分が低いという結果に。同じきつねうどんでもメーカーによって差があることがわかります。
どん兵衛には東日本版と西日本版があり、塩分量も微妙に異なります。関東のどん兵衛きつねうどんは5.0g、関西は5.2gと、西日本版の方がやや塩分が高め。だしの味付けの違いが塩分量にも影響しているのです。
サンヨー食品(サッポロ一番)シリーズ
サッポロ一番ブランドで知られるサンヨー食品のカップ麺も見てみましょう。
| 商品名 | 塩分量 |
|---|---|
| サッポロ一番 しょうゆ味どんぶり | 5.5g |
| いいね!しょうゆ味ヌードル | 3.8g |
| いいね!シーフード味ヌードル | 3.8g |
サンヨー食品の「いいね!」シリーズは、カロリー343kcalと高めながら塩分3.8gと健闘しています。減塩を意識するなら選択肢の一つになるでしょう。
エースコックシリーズ
エースコックは、「スーパーカップ」シリーズで知られるカップ麺メーカーです。大盛りタイプからミニサイズまで、様々なラインナップを展開しています。
| 商品名 | 塩分量 |
|---|---|
| スーパーカップ1.5倍 豚骨醤油ラーメン | 7.5g |
| スーパーカップ1.5倍 味噌ラーメン | 7.2g |
| わかめラーメン | 5.8g |
| だしの旨みで減塩 中華そば | 3.2g |
スーパーカップ1.5倍シリーズは、その名の通り麺量が1.5倍で食べ応えがありますが、塩分量も7g以上と高めです。一方、「だしの旨みで減塩」シリーズは塩分40%カットを実現しており、減塩と美味しさを両立した人気商品となっています。
明星食品シリーズ
明星食品は、「チャルメラ」シリーズやコンビニ限定商品など、幅広いラインナップを展開しています。
- チャルメラカップ 醤油:約5.5g
- 中華三昧カップ 北京風香塩:約4.8g
- 評判屋 重ねだし醤油ラーメン:約3.0g
明星の「評判屋」シリーズは、減塩カップ麺の中でも特に人気が高く、塩分30%カットを実現しながらもだしの旨みがしっかり感じられると好評です。
【塩分ワースト】要注意のカップ麺ランキング

塩分が高いカップ麺TOP5
塩分を気にする方は避けた方がいい、高塩分カップ麺をランキング形式で紹介します。
| 順位 | 商品名 | 塩分量 |
|---|---|---|
| 1位 | 超大盛りスーパーカップ 濃厚豚醤油 | 10.6g |
| 2位 | 各種1.5倍サイズ商品 | 7〜8g |
| 3位 | 赤いきつねうどん(東日本) | 6.6g |
| 3位 | ニュータッチ 横浜もやしそば | 6.6g |
| 5位 | どん兵衛 鴨だしそば | 6.5g |
二郎系カップ麺は1日分オーバー
近年人気の二郎系カップ麺は、特に塩分が高い傾向にあります。「超大盛りスーパーカップ 濃厚豚醤油ラーメン」の塩分量は10.6g。内訳を見ると、麺・かやくで3.8g、スープで6.8gと、スープだけで1日分の塩分目安に近い量が含まれています。
二郎系カップ麺の塩分が高い理由は以下の通りです。
- 麺量が多い:通常の約1.5〜2倍の麺量
- 濃厚なタレ:ガツンとした味付けのために塩分増量
- トッピング:チャーシューなどの具材からも塩分が出る
うどん・そばは要注意
意外かもしれませんが、カップうどんやカップそばは、カップラーメンより塩分が高い傾向にあります。
- 和風だし:醤油、みりん、だしの素などが塩分を増加
- つゆの量:麺を浸す分、スープ量が多い
- 具材:揚げ、天ぷらなども塩分を含む
「ラーメンより体に良さそう」というイメージでうどん・そばを選んでいる方は、塩分量にも注目してみてください。
焼きそば系カップ麺も高塩分
カップ焼きそばも塩分が高い商品が多いジャンルです。スープがない分低塩分に思われがちですが、実際は逆です。
| 商品名 | 塩分量 |
|---|---|
| ペヤング ソースやきそば | 5.1g |
| 日清 UFO | 5.9g |
| 一平ちゃん 夜店の焼そば | 5.5g |
| マルちゃん 昔ながらのソース焼そば | 4.8g |
焼きそばの塩分が高い理由は、ソースが麺に直接絡むためです。ラーメンならスープを残せば減塩できますが、焼きそばはソースを減らすと味が物足りなくなってしまいます。塩分を気にする方は、「マルちゃん 昔ながらのソース焼そば」など比較的塩分が低い商品を選ぶか、明星の「評判屋 塩焼そば」(塩分2.0g)のような減塩タイプを選ぶのがおすすめです。
【減塩】塩分控えめカップ麺ランキング
塩分4g以下の減塩カップ麺TOP10
健康志向の高まりにより、各メーカーから減塩カップ麺が続々と登場しています。塩分4g以下の商品をランキング形式で紹介します。
| 順位 | 商品名 | 塩分量 |
|---|---|---|
| 1位 | エースコック だしの旨みで減塩 小海老天そば | 1.82g |
| 2位 | 明星 評判屋 塩焼そば | 2.0g |
| 3位 | 日清 カップヌードルPRO カレー | 2.8g |
| 4位 | 日清 カップヌードルPRO(醤油) | 2.9g |
| 5位 | マルタイ 減塩タンメン | 2.9g |
| 6位 | 明星 評判屋シリーズ各種 | 2.8〜3.2g |
| 7位 | エースコック 野菜ちゃんぽん 減塩 | 3.3g |
| 8位 | 日清 あっさりおいしい チリトマトヌードル | 3.7g |
| 9位 | サッポロ一番 いいね!ヌードル各種 | 3.8g |
| 10位 | 日清 あっさりおいしいシリーズ各種 | 3.7〜3.9g |
日清カップヌードルPROの実力
カップヌードルPROは、2025年2月にリニューアルされた減塩シリーズです。通常のカップヌードルと比べて塩分25%オフを実現しています。
減塩の秘密は「ちゃんとしょっぱい!塩分控えめ製法」。塩味を強める独自の特許技術と、エグみを感じにくくする技術を組み合わせることで、薄味に感じさせない工夫がされています。
| 商品 | 塩分量 | カット率 |
|---|---|---|
| カップヌードル(通常) | 4.9g | — |
| カップヌードルPRO | 2.9g | 約40%カット |
| カップヌードル カレー(通常) | 4.4g | — |
| カップヌードルPRO カレー | 2.8g | 約36%カット |
エースコック「だしの旨みで減塩」シリーズ
エースコックの減塩シリーズは、塩分40%カットを実現した人気商品です。特徴は「だしの旨み」で減塩を感じさせないこと。鰹節、煮干し、昆布などの和風だしをしっかり効かせることで、塩分を減らしても満足感のある味わいを実現しています。
さらに、このシリーズはGABA配合で、即席麺では初の機能性表示食品として認定されています。血圧が高めの方の血圧を下げる機能があるとされ、減塩と健康の両方を意識した商品設計になっています。
明星「評判屋」シリーズ
明星の評判屋シリーズは、塩分30%カットが特徴の減塩カップ麺です。特筆すべきは「しおケア線」という独自の工夫。カップの内側にスープを飲み干さない場合の塩分量が書かれており、減塩を意識しやすい設計になっています。
「評判屋 塩焼そば」は塩分2.0gという驚きの低さ。2024年9月のマイナーチェンジでさらに減塩が進み、焼きそば系カップ麺の中では最も塩分が低い商品の一つです。
減塩カップ麺の購入場所として、ドラッグストアがおすすめです。クリエイトSD、スギ薬局、FitCareDEPOTなどで税込117円前後で購入可能。業務スーパーでは税込116円で常時販売されており、まとめ買いにも便利です。
塩分を減らしてカップ麺を楽しむ方法
スープを残すだけで塩分40%カット
最も簡単で効果的な減塩方法は、スープを残すことです。カップ麺の塩分の60〜70%はスープに含まれているため、スープを飲まないだけで塩分摂取量を大幅にカットできます。
- スープ完飲:5〜6g(全量摂取)
- スープ半分残す:3.5〜4g(約30%カット)
- スープ全部残す:1.5〜2g(約60〜70%カット)
「スープまで飲み干すのがカップ麺の醍醐味」という気持ちはわかりますが、健康面を考えるとスープは残すのが賢明です。
お湯の量を増やす
カップ麺のスープを薄めに作るのも効果的な方法です。内側の線より多めにお湯を入れることで、スープの塩分濃度が下がり、飲んでも塩分摂取量を抑えられます。
ただし、麺の戻り具合に影響が出る場合があるので、調整しながら自分好みの濃さを見つけてみてください。
野菜をトッピングする
カップ麺に野菜を追加するのもおすすめの方法です。野菜に含まれるカリウムには、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあります。
- もやし:電子レンジで加熱してトッピング
- カット野菜:コンビニで買える袋入りサラダを投入
- 冷凍野菜:ブロッコリーやほうれん草など
野菜を追加することで、塩分対策だけでなく栄養バランスも改善できます。
減塩タイプを選ぶ
最初から減塩タイプのカップ麺を選ぶのが最も確実な方法です。前述の「カップヌードルPRO」「だしの旨みで減塩」「評判屋」シリーズなど、各メーカーから様々な減塩商品が発売されています。
減塩タイプは通常の30〜50%程度の塩分量に抑えられているため、スープを全部飲んでも罪悪感が少なくて済みます。
水分を十分に摂る
カップ麺を食べた後は、水分を十分に摂ることが大切です。水分を摂ることで、腎臓からナトリウム(塩分)を排出しやすくなります。
特にカリウムを含む飲み物がおすすめです。
- 牛乳:カリウムが豊富で、塩分排出を助ける
- オレンジジュース:カリウムとビタミンCが摂れる
- トマトジュース:カリウムに加えてリコピンも摂取可能
- お茶・水:シンプルに水分補給
ただし、これは「塩分を摂っても水で帳消し」という意味ではありません。あくまで補助的な対策として捉え、根本的には塩分の摂取量自体を減らすことが重要です。
カップ麺を食べる時間帯
塩分の影響を最小限に抑えるためには、食べる時間帯も意識したいポイントです。
- 昼食時:残りの食事で塩分調整しやすい(おすすめ)
- 夕食時:就寝前は塩分排出が遅れる可能性あり
- 夜食:むくみの原因になりやすい(避けた方がよい)
特に夜遅い時間にカップ麺を食べると、翌朝のむくみにつながりやすくなります。カップ麺を食べるなら、できるだけ昼食時に選ぶのがおすすめです。
カップ麺の塩分と健康リスク

塩分過多が引き起こす健康問題
塩分の過剰摂取は、さまざまな健康問題のリスクを高めます。
- 高血圧:塩分が血中のナトリウム濃度を上げ、血管に負担をかける
- 心臓病・脳卒中:高血圧が続くとこれらのリスクが上昇
- 腎臓病:腎臓に負担がかかり、機能低下を招く可能性
- むくみ:体内の水分バランスが崩れ、むくみやすくなる
日本人は世界的に見ても塩分摂取量が多い国民として知られています。カップ麺を頻繁に食べる習慣がある方は、塩分量を意識することが大切です。
カップ麺を食べる頻度の目安
「カップ麺は体に悪いから食べてはいけない」というわけではありません。大切なのは頻度と量のコントロールです。
- 週1〜2回程度:健康な成人であれば問題ない範囲
- カップ麺を食べた日は、他の食事で塩分を控える
- スープは残すことを習慣にする
- 野菜や果物を積極的に摂る
高血圧・腎臓病の方は特に注意
すでに高血圧や慢性腎臓病と診断されている方は、より厳しい塩分制限が必要です。日本高血圧学会では、これらの疾患を持つ方の塩分摂取目標を1日6g未満としています。
通常のカップ麺1食でこの目標に達してしまうため、減塩タイプを選ぶか、スープを完全に残すなどの工夫が必要です。気になる方は主治医に相談することをおすすめします。
子供や高齢者への影響
子供の塩分摂取目標は大人より低く設定されています。6〜7歳の子供の場合、1日の塩分摂取目標は4g未満。カップ麺1食でこの目標を超えてしまうため、子供にカップ麺を与える際は特に注意が必要です。
- ミニサイズを選ぶ
- スープは飲ませない
- 頻度を控える(週1回程度に留める)
高齢者も同様に注意が必要です。加齢とともに腎機能が低下し、塩分の排出能力が弱まるため、塩分の影響を受けやすくなります。また、味覚が鈍くなることで濃い味付けを好む傾向がありますが、減塩を意識することが健康維持につながります。
妊娠中の塩分摂取
妊娠中の女性も塩分摂取には注意が必要です。塩分の過剰摂取は妊娠高血圧症候群のリスクを高める可能性があります。厚生労働省では、妊娠中の塩分摂取目標を1日6.5g未満としています。
つわりで食べられるものが限られる時期にカップ麺が食べやすいという方もいますが、塩分量には十分注意し、減塩タイプを選んだり、スープを残すなどの工夫をしましょう。
カップ麺の栄養成分表示の見方
食塩相当量の確認方法
カップ麺の塩分を確認する際は、パッケージの栄養成分表示を見ます。現在は「食塩相当量」という形で表示されており、これが塩分量を示しています。
多くのカップ麺では、塩分量が「麺・かやく」と「スープ」に分けて表示されています。この表示を見ることで、スープを飲まない場合にどれくらい塩分をカットできるかがわかります。
以前は「ナトリウム」で表示されていましたが、2020年の食品表示基準改正により「食塩相当量」での表示が義務化されました。ナトリウム表示の場合は「ナトリウム(mg)×2.54÷1000」で食塩相当量(g)に換算できます。
1食あたりと100gあたりの違い
栄養成分表示には「1食あたり」と「100gあたり」の2種類があります。カップ麺の場合、1食あたりの表示が一般的ですが、念のため確認しましょう。
また、「○○gあたり」という表示の場合、実際の内容量と照らし合わせて計算する必要があります。例えば「100gあたり塩分5g」で内容量が120gなら、実際の塩分量は6gになります。
減塩表示のルール
カップ麺のパッケージに「減塩」や「塩分控えめ」と表示するには、食品表示法に基づいたルールがあります。
- 「減塩」「塩分カット」:通常品と比較して塩分25%以上カットした場合に表示可能
- 「塩分控えめ」「低塩」:100gあたり塩分120mg以下の場合に表示可能
これらの表示がある商品は、一定の基準をクリアしていることが保証されています。パッケージの表示を参考にしながら、自分に合った商品を選びましょう。
アレルギー表示と塩分の関係
カップ麺のパッケージにはアレルギー表示も記載されています。アレルギー表示と塩分は直接関係ありませんが、健康を意識する方は両方をチェックする習慣をつけておくと良いでしょう。
特に小麦アレルギーの方は、米粉麺を使用したカップ麺も選択肢になります。これらの商品は一般的なカップ麺と塩分量が異なる場合があるため、購入前に確認することをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q. カップ麺で最も塩分が低いのは?
A. 市販品で入手しやすいものでは、「エースコック だしの旨みで減塩 小海老天そば」の1.82gが最も低い部類です。ラーメン系なら「明星 評判屋 塩焼そば」の2.0g、「カップヌードルPRO カレー」の2.8gなどがおすすめです。
Q. カップヌードルとどん兵衛、どちらが塩分低い?
A. カップヌードル(4.9g)の方が、どん兵衛きつねうどん(5.0〜5.2g)より若干低いです。ただし、赤いきつねうどん(6.6g)と比較すると、カップヌードルの方がかなり塩分が低くなります。
Q. 減塩カップ麺は本当に美味しい?
A. 最近の減塩カップ麺は技術が進化しており、薄味に感じにくい工夫がされています。特にカップヌードルPROは「まろやかな旨味が塩分の差を補っている」と評価されています。だしの旨味で減塩シリーズも「減塩を感じさせない」と好評です。
Q. スープを残すとどれくらい減塩できる?
A. カップ麺の塩分の60〜70%はスープに含まれています。スープを全部残すと、塩分摂取量を1.5〜2g程度に抑えられます。例えばカップヌードル(4.9g)なら、スープを残すと約1.5g程度の摂取で済みます。
Q. 1.5倍サイズは塩分も1.5倍?
A. ほぼその通りです。1.5倍サイズの商品は麺量だけでなくスープの塩分も増えるため、7〜8gになることが多いです。二郎系大盛りになると10g超えも珍しくありません。
Q. コンビニとスーパー、同じ商品でも塩分は違う?
A. 同じ商品であれば塩分は同じです。ただし、コンビニ限定商品やスーパー限定商品など、販売チャネルによって異なる商品がある場合があります。購入前にパッケージの栄養成分表示を確認するのが確実です。
Q. お湯を多めに入れると塩分は減る?
A. お湯を多めに入れても塩分の総量は変わりません。ただし、スープの塩分濃度が薄まるため、味が薄く感じられます。スープを飲む量が減る可能性はありますが、根本的な減塩にはなりません。
Q. 賞味期限が切れたカップ麺は塩分に変化がある?
A. 塩分量自体は変わりません。ただし、賞味期限を大幅に過ぎた商品は風味の劣化や食感の変化が起こる可能性があるため、美味しく安全に食べるためにも期限内に消費することをおすすめします。
Q. 海外のカップ麺と日本のカップ麺、塩分の違いは?
A. 国によって塩分量は異なります。一般的に、韓国のカップ麺は日本より塩分が高い傾向があり、辛ラーメンなどは1食あたり5〜6g程度です。アメリカで販売されているカップヌードルは、日本版より塩分がやや多い傾向があります。海外商品を購入する際も、栄養成分表示を確認しましょう。
Q. ノンフライ麺と油揚げ麺で塩分は違う?
A. 麺の製法による塩分の差はほとんどありません。ただし、ノンフライ麺の方がカロリーは低い傾向があります。塩分を気にする場合は、麺の製法よりスープの塩分量に注目した方が効果的です。
Q. カップ麺を食べた後、むくみを防ぐには?
A. カップ麺を食べた後のむくみを防ぐには、カリウムを多く含む食品を摂ることが効果的です。バナナ、アボカド、ほうれん草、トマトなどがカリウムを多く含んでいます。また、水分を十分に摂ることで、余分な塩分の排出を促すことができます。翌日の朝にむくみが気になる場合は、軽いストレッチや顔のマッサージも効果的です。
まとめ
この記事では、カップラーメンの塩分について詳しく解説してきました。最後に、ポイントをおさらいしましょう。
- 一般的なカップ麺の塩分量は1食5〜6g(1日目安の約70〜80%)
- うどん・そば系(赤いきつね6.6g)はラーメン系より塩分高め
- 大盛り・二郎系は10g超えも。1日分を1食でオーバー
- 減塩カップ麺なら2〜3g台の商品も豊富
- スープを残すだけで塩分60〜70%カット可能
- カップヌードルPRO、だしの旨みで減塩シリーズが高評価
カップ麺は手軽で美味しい日本の食文化ですが、塩分量には注意が必要です。「塩分が高いから食べない」のではなく、減塩タイプを選ぶ、スープを残す、頻度を調整するといった工夫をしながら、上手にカップ麺を楽しみましょう。
健康を意識しながらも、カップ麺ライフを楽しみたい方にとって、この記事が参考になれば幸いです。
最後に、減塩カップ麺選びのポイントを改めてまとめておきます。
- 迷ったら「PRO」「減塩」「評判屋」:これらのキーワードが入った商品は減塩タイプの可能性が高い
- 購入前に必ず栄養成分表示をチェック:同じシリーズでも味によって塩分量が異なる
- 大盛りサイズは塩分も大盛り:1.5倍サイズなら塩分も約1.5倍と覚えておく
- うどん・そばよりラーメンの方が低塩分の傾向:和風だしは意外と塩分が高い
- 夜食より昼食時に食べるのが理想的:むくみを防ぎ、残りの食事で塩分調整できる
カップ麺は忙しい現代人の強い味方です。塩分量を意識しながら上手に付き合っていくことで、健康的にカップ麺を楽しむことができます。最近では減塩技術の進歩により、味を犠牲にせずに塩分を抑えた商品が増えています。次にコンビニやスーパーでカップ麺を選ぶ際は、ぜひこの記事の内容を参考にしてみてください。

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