家系ラーメン家系図【2026年最新版】直系・資本系・派生系の系譜を完全網羅

家系ラーメン家系図

家系ラーメン 家系図」で検索してこのページにたどり着いた方、ようこそ。家系ラーメンは1974年に横浜で誕生し、今や全国2,000店舗以上に広がる一大ジャンルとなりました。

しかし、「直系」「壱系」「武蔵家系」など様々な系譜があり、どの店がどの系統なのか分かりにくいという声をよく聞きます。

この記事では、家系ラーメンの家系図を徹底解説。総本山・吉村家から始まる直系店舗、御三家、四天王、そして壱系・武蔵家系まで、すべての系譜を網羅しました。家系図を理解すれば、お店選びがもっと楽しくなります。

目次

家系ラーメンとは(家系ラーメン家系図から分析)

吉村家ラーメン

家系ラーメンとは、1974年に横浜で創業した「吉村家」を源流とする、豚骨醤油ベースのラーメンおよびラーメン店群の総称です。

その最大の特徴は以下の通りです。

  • 太いストレート麺(短尺でモチモチ食感)
  • 豚骨醤油ベースのスープ(豚骨と鶏ガラを融合)
  • 鶏油(チーユ)が浮いた濃厚なスープ
  • 定番トッピング:海苔3枚、チャーシュー、ほうれん草
  • 屋号に「〜家」がつく店舗が多い

2025年現在、家系ラーメン店は全国に約2,000店舗あると推定され、神奈川県内だけで400店舗以上が営業しています。

家系ラーメン家系図の全体像

家系ラーメン家系図

家系ラーメンの家系図は非常に複雑ですが、大きく分けると5つの系譜に分類されます。それぞれの特徴を理解することで、家系ラーメンをより深く楽しむことができます。

系譜源流特徴代表店
直系吉村家本家の味を忠実に継承。醤油のキレが効いたスープ杉田家、環2家、末廣家
クラシック系本牧家・六角家マイルドでバランスの取れた味わいたかさご家、寿々喜家
壱系壱六家クリーミーで乳化の強いスープ。うずら卵が特徴町田商店、壱角家
武蔵家系新中野武蔵家粘度のある重めの豚骨スープ武蔵家、武道家、三浦家
資本系外食企業大手企業が運営するチェーン店町田商店、壱角家

家系ラーメンの歴史と系譜の誕生

横浜家系ラーメンとは

1974年:吉村家の創業

家系ラーメンの歴史は、1974年9月に横浜市磯子区杉田で創業した「吉村家」から始まります。創業者の吉村実氏は1948年山形県生まれ。元トラック運転手として関東〜九州間を往復する中で、九州の豚骨ラーメンと関東の鶏ガラ醤油ラーメンを融合させるアイデアを思いつきました。

京浜トラックターミナルのラーメンショップで半年間修行した後、約10坪の小さな店を開業。「貧乏人と金持ちに平等なのは時間だけ」という信念のもと、1日18時間働き続け、店にゴザを敷いて寝泊まりする日々を送りました。

1986年:本牧家の誕生

吉村家の人気が高まる中、吉村実氏は1986年に2号店(姉妹店)として「本牧家」を横浜市中区本牧間門にオープンしました。この店の店長を務めたのが、後に六角家を創業する神藤隆氏です。

1988年:六角家の独立と御三家の誕生

1988年、本牧家で修行を積んだ神藤隆氏が独立し、横浜市神奈川区六角橋に「六角家」を開店しました。この独立には様々な確執があったとされ、神藤氏が独立した際には他の弟子たちも本牧家を去り、吉村実氏が本牧家を一時営業停止にして新聞沙汰になったこともありました。

こうして誕生した「吉村家」「本牧家」「六角家」の3店舗は「家系御三家」と呼ばれるようになりました。

店名創業年創業者味の特徴
吉村家1974年吉村実醤油のキレが効いた味わい
本牧家1986年吉村実(2号店)出汁・カエシ・鶏油のバランス重視
六角家1988年神藤隆豚骨の風味が強い味わい

1992年:壱六家と壱系の誕生

1992年、横浜市磯子区に「壱六家」が創業しました。吉村家とは直接の関係を持たず、独自に「吉村家のようなラーメン店を作ろう」として誕生した店です。

壱六家のスープは吉村家と比べてクリーミーで甘みが強く、豚骨ベースに醤油の風味を加えたスタイル。また、うずらの卵をトッピングしたのは壱六家が最初とされています。

壱六家からは後に「町田商店」創業者となる人物が輩出され、現在の「壱系」チェーンの礎となりました。

1997年:新中野武蔵家の創業

1997年11月、東京都中野区に「武蔵家 中野本店」が創業しました。創業者の菅沼薫氏は「たかさご家」出身で、たかさご家は六角家系譜の店舗です。

武蔵家系は粘度のある重めの豚骨スープが特徴で、吉村家直系とは異なる独自の味を確立。現在は81店舗以上の独立店を抱え、「武蔵家」「武道家」「武術家」など”武”の文字を冠した店舗を多数輩出しています。

1999年:吉村家の移転

創業25年を迎えた1999年9月、吉村家は新杉田から横浜市西区南幸(横浜駅西口)に移転しました。横浜の中心部に店を構えたことで知名度は一気に上昇し、「家系ラーメン」がブランドとして全国区へ成長するきっかけとなりました。

2023年:吉村家の自社ビル移転

2023年3月、吉村家は横浜市西区岡野の自社ビルに再移転しました。旧店舗の25年契約が満了し、契約更新時に「従来の3倍の賃料」を提示されたことが移転のきっかけとされています。新店舗は2階建て30席で、現在も多くのファンが訪れています。

【直系】吉村家直系店舗の家系ラーメン家系図

「直系」とは、吉村家から正式にのれん分けを許された店舗です。スープ作りから麺、トッピングに至るまで厳格な基準を守り、酒井製麺の特注麺「杉印」を使用できるのも直系店舗の特権です。

家系四天王

吉村家が認めた「家系四天王」として知られる4店舗があります。

店名所在地創業年特徴
杉田家新杉田(神奈川)1999年直系第1号店。早朝5時から営業。店主は吉村氏の一番弟子・津村進氏
はじめ家魚津(富山)北陸で本格家系を楽しめる貴重な存在
環2家下永谷・蒲田・川崎環状2号線沿いに展開。濃厚さと旨味のバランスが抜群
王道家柏(千葉)2003年店主・清水裕正氏が創業。2011年に自家製麺に切り替え独立

その他の直系店舗

  • 末廣家(白楽):マイルドで食べやすい味。スモークチャーシューが絶品
  • 寿々喜家(上星川):上品でバランスの取れたスープ。女性にもおすすめ
  • 厚木家(厚木):吉村氏のご子息が経営。神奈川県央を代表する名店
  • 高松家(高松):四国で唯一の直系店舗
  • 上越家(新潟):北陸・甲信越エリアの直系
  • まつり家:吉村氏公認の直系店
  • 横横家:吉村氏公認の直系店

家系四天王とは

家系四天王」とは、家系ラーメンの総本山・吉村家が認め
た4つの直系店舗のことです。いずれも吉村家で修行を積み、正式にのれん分けを
許された名店ばかり。酒井製麺の特注麺「杉印」を使用できる特権を持ち、本家の
味を忠実に継承しています。

環状2号線沿いに複数店舗を展開。濃厚さと旨味のバランスが抜群

四天王の中でも杉田家は、吉村家が新杉田から横浜駅西口に
移転した1999年に、創業の地を引き継ぐ形でオープン。店主の津村進氏は吉村実氏
の一番弟子として知られ、「吉村家の味を最も忠実に再現している」と評されてい
ます。

なお、王道家は2011年に酒井製麺の麺から自家製麺に切り替
えたことで吉村家から破門となり、現在は「王道家系」という独自の系譜を築いて
います。そのため、厳密には現在の四天王から外れているという見方もあります。

【クラシック系】本牧家・六角家の家系ラーメン家系図

本牧家と六角家の系列は「クラシック系」とも呼ばれます。出汁・カエシ・鶏油のバランスが重視された、マイルドで丸みのある風味が特徴です。

本牧家の系譜

本牧家は1986年に吉村家の2号店として創業しました。全盛期は多くの弟子を輩出しましたが、本店は2023年5月7日に閉店。現在は「本牧家 横須賀店」(2006年オープン)が営業を継続しています。

本牧家から派生した主な店舗:

  • 寿々喜家(上星川)
  • 川崎家
  • 千葉家
  • 末広家(白楽の末廣家とは別)
  • たま家

六角家の系譜

六角家は1988年に神藤隆氏が創業。新横浜ラーメン博物館への出店(1994年〜2003年)を通じて「横浜家系ラーメン」を全国に広めた功労者です。

本店は2017年に閉店し、創業者の神藤氏は2022年に逝去されましたが、2024年4月に新横浜ラーメン博物館で「六角家1994+」として復活。神藤氏の弟子・袴田裕司氏(浜松「蔵前家」店主)が味を受け継いでいます。

六角家から派生した主な店舗:

  • たかさご家(日ノ出町):1992年創業。緑の看板が目印
  • 吉祥寺武蔵家:六角家直系。豚骨臭強めのオールドタイプ
  • 蔵前家(浜松):六角家1994+を担う店主の店

たかさご家の系譜

たかさご家は1992年に六角家出身の海添氏と初代オーナー西村氏が創業。横浜市南区高砂町に出店したことが店名の由来です。現在は日ノ出町の本店と曙町店の2店舗。

たかさご家からは東京の家系シーンを牽引する店舗が多数誕生しました。

  • 新中野武蔵家:首都圏最大級の家系チェーンに発展
  • 町田家:ラーメン激戦区・町田の人気店
  • (池尻・渋谷):たかさご家の孫弟子店

【壱系】壱六家の家系ラーメン家系図

壱系家系ラーメン

「壱系」は、1992年に横浜市磯子区で創業した「壱六家」を源流とする系譜です。吉村家とは直接の関係を持たず、独自に家系ラーメンを再解釈して誕生しました。

壱六家の特徴

特徴詳細
スープ豚骨100%。クリーミーで甘みが強い
見た目黄色みがかった乳化スープ
トッピングうずらの卵が特徴(壱六家が元祖)
店舗磯子本店、大船店、大和店、上大岡店など

壱系から派生した主なチェーン

壱六家からは大規模なチェーン店が多数誕生し、「資本系」の中核を担っています。

チェーン名運営会社特徴
町田商店ギフトホールディングス(東証プライム上場)壱六家磯子本店の元店長が創業。全国展開
壱角家ガーデン都内を中心に多数展開
魂心家壱系の味を継承
壱七家大和家などを展開

【武蔵家系】新中野武蔵家の家系ラーメン家系図

「武蔵家系」は1997年創業の「武蔵家 中野本店」を源流とする系譜です。たかさご家出身の菅沼薫氏が創業し、現在は総大将・三浦慶太氏のもと81店舗以上が展開されています。

武蔵家系の特徴

  • スープ:寸胴で豚骨をガンガン撹拌し、骨の髄を感じるような重めで粘度のあるスープ
  • ライス無料:店名に”武”がつく店はライス無料が多い
  • 営業時間:深夜営業の店舗が多い(本店は深夜2時まで)

吉祥寺武蔵家との違い

「武蔵家」という屋号には2種類あります。

店舗系譜スープの特徴
武蔵家(新中野系)たかさご家出身重めで粘度のある独自路線の豚骨スープ
吉祥寺武蔵家六角家直系豚骨臭強めのオールドタイプ。六角家の味を継承

武蔵家系の主な店舗

  • 武蔵家:日吉、菊名など横浜にも逆輸入
  • 武道家:武蔵家系譜
  • 武術家:武蔵家系譜
  • 三浦家(金町):総大将・三浦氏の店舗
  • 北里家(上大岡)
  • 北村家(青葉台)

【王道家系】王道家の家系図|千葉発の新勢力

王道家家系図

「王道家」は2003年に千葉県柏市で創業した店舗です。店主の清水裕正氏は吉村家で修行を積んだ後、直系として独立しました。

王道家の歴史

出来事
2003年柏市旭町で吉村家直系として創業
2011年酒井製麺から自家製麺に切り替え、吉村家から破門・独立
2017年店舗老朽化により取手に移転
2019年柏に帰還
2021年「IEKEI TOKYO」をオープンし都内進出

王道家系列の店舗

王道家家系ラーメン

王道家は多くの弟子を輩出し、「王道家直系」「王道家直伝」の冠をつけた店舗が全国に広がっています。原則として王道家の自家製麺を使用しています。

  • 千葉:柏王道家、王道いしい、神道家、環家、との丸家
  • 神奈川:王道之印、とらきち家、クックら
  • 茨城:王道家(取手)、熊田家
  • 栃木:たつ家
  • 岐阜:稲葉家
  • 奈良:我道家
  • 青森:青森野呂家

創業者・吉村実の物語

家系ラーメンの歴史を語る上で欠かせないのが、創業者・吉村実(よしむら みのる)氏の物語です。

生い立ちと修行時代

1948年6月、山形県に生まれた吉村氏は横浜市で育ちました。中学卒業後すぐに働きに出て、トラック運転手、左官職人、弁護士秘書、大工見習い、洋食屋のコック、床屋見習いなど様々な職業を経験しています。

長距離トラック運転手として関東〜九州間を往復する中で、九州の豚骨ラーメンと関東の鶏ガラ醤油ラーメンを融合させるアイデアを着想。京浜トラックターミナルのラーメンショップで半年間修行を積みました。

吉村家創業

1974年9月、横浜市磯子区杉田に「吉村家」を開業。約10坪、家賃月8万円の小さな店でした。「貧乏人と金持ちに平等なのは時間だけ」という信念のもと、1日18時間働き、店にゴザを敷いて寝泊まりする日々を送りました。

現在

2024年現在、76歳となった吉村氏は今なお毎朝午前2時から厨房に立ち、スープの仕込みを自ら行っています。育てた弟子は300人を超えるとされ、家系ラーメン文化の発展に大きく貢献し続けています。

家系ラーメンのスープの秘密

家系ラーメンを特徴づける最大の要素が濃厚な豚骨醤油スープです。

スープの3大構成要素

要素役割詳細
出汁(だし)旨味のベース豚骨と鶏ガラを長時間煮込んで抽出
カエシ(タレ)味の決め手濃口醤油をベースにした秘伝のタレ
鶏油(チーユ)コクと香り鶏の脂から抽出した黄金色の油

豚骨と鶏ガラの融合

九州の豚骨ラーメンは豚骨のみ、関東の醤油ラーメンは鶏ガラのみを使用するのが一般的です。吉村氏はこの2つを融合させることで、どちらにもない独自の旨味を生み出しました。豚骨からは濃厚なコクと深み、鶏ガラからはまろやかな旨味と香りが引き出されます。

家系ラーメンの麺の秘密

酒井製麺と「逆切り麺」

東京都大田区西糀谷の株式会社酒井製麺は、家系ラーメン御用達の製麺所です。元々はうどんの製麺所でしたが、現在は1日約3万玉の家系ラーメン用麺を生産しています。

酒井製麺の麺の特徴は「逆切り麺」という独自製法。通常の中華麺(幅>厚さ)と異なり、厚さ>幅の断面で、上下面はコシを保ち、側面からはスープをよく吸う構造になっています。

幻の「杉印」麺

酒井製麺の中でも「杉印」(「A麺」とも呼ばれる)は、吉村家と直系店舗のみに卸される特注麺です。麺箱に「杉」の字が記されており、新杉田時代の吉村家に由来するとされています。

家系ラーメンの食べ方・注文方法

お好み(コール)の3要素

項目選択肢説明
味の濃さ濃いめ・普通・薄め醤油ダレの量を調整
麺の硬さ硬め・普通・柔らかめ茹で加減を調整(人気は「硬め」58.4%)
油の量多め・普通・少なめ鶏油(チーユ)の量を調整

豆知識:吉村家店主がおすすめするのは意外にも「麺やわらかめ」。麺がスープをより吸収し、一体感のある味わいになります。

卓上調味料を使った味変

調味料効果・おすすめの使い方
おろしニンニクパンチを加えたい時に。入れすぎ注意
おろし生姜さっぱりとした後味に
豆板醤辛味とコク。ライスとの相性抜群
スープがさっぱりして飲みやすく
胡椒定番のアクセント
ゴマ香ばしさをプラス

ライスとの楽しみ方

家系ラーメンはライスと一緒に食べるのが定番です。多くの店舗でライスが無料または格安で提供されています。

  • 海苔巻きライス:海苔をスープに浸し、ライスを巻いて食べる王道スタイル
  • チャーシューオンライス:チャーシューをライスに乗せて食べる
  • スープかけご飯:残ったスープをライスにかけて雑炊風に
  • 豆板醤ニンニクライス:ご飯に豆板醤とニンニクを乗せ、スープをかけて食べる通好みの食べ方

家系ラーメンのトッピング

家系ラーメン家系図にある店舗
キクラゲトッピングのお店も

定番トッピング

  • 海苔(3枚):スープに浸してライスを巻くのが定番
  • チャーシュー:煮豚タイプ、燻製タイプ、炙りタイプなど店舗により様々
  • ほうれん草:濃厚スープの箸休めに。鉄分・ビタミン豊富

人気トッピング

トッピング特徴
味玉半熟の煮卵。黄身がスープと絡んで絶品
キャベツシャキシャキ食感で口直しに
きくらげコリコリ食感がアクセント
ネギ白髪ネギや青ネギで風味アップ
うずら卵壱系の特徴的トッピング

家系ラーメンのカロリーと栄養

1杯あたりの栄養素

栄養素含有量備考
カロリー約700〜950kcal油多めで増加
たんぱく質約25〜40gゆで卵4〜5個分相当
脂質約30〜45gスープを残すと大幅減
炭水化物約70g主に麺由来
塩分約6〜7g1日の推奨量に匹敵

健康的に楽しむコツ

  • スープは残す:半分残すだけで100〜150kcalカット
  • 油は「少なめ」に:脂質を抑えられる
  • 野菜トッピングを追加:ほうれん草増し、キャベツで食物繊維補給
  • 頻度を調整:週1〜2回程度がおすすめ

家系ラーメンによくある質問(FAQ)

Q. 家系ラーメンの「家系」とは何ですか?

A. 1974年創業の「吉村家」から派生した店舗の多くが「〇〇家」という屋号を持っていたことから、「家系(いえけい)」という通称が定着しました。

Q. 直系と資本系の違いは何ですか?

A. 直系は吉村家から正式にのれん分けを許された店舗で、本家の製法を忠実に守っています。資本系は大手企業が運営するチェーン店で、吉村家とは直接の関係がありません。

Q. 初めて家系ラーメンを食べるときのおすすめは?

A. まずは「全部普通で」と注文し、そのお店のスタンダードな味を体験しましょう。2回目以降に自分好みに調整していくのがおすすめです。

Q. 酒井製麺の麺はどこで食べられますか?

A. 吉村家本店や杉田家、末廣家などの直系店舗を訪れることをおすすめします。特に「杉印」麺は直系でしか味わえません。

Q. 壱系と直系の見分け方は?

A. うずらの卵がトッピングされていれば壱系の可能性が高いです。また、スープが黄色みがかってクリーミーな場合も壱系の特徴です。

地域別・家系ラーメンガイド

横浜・神奈川エリア

家系ラーメンの聖地。神奈川県内に400店舗以上が集中しています。

  • 横浜駅周辺:吉村家(岡野)、壱六家
  • 新杉田エリア:杉田家
  • 白楽〜六角橋エリア:末廣家
  • 上星川:寿々喜家

東京エリア

  • 新中野:武蔵家 中野本店
  • 吉祥寺:吉祥寺武蔵家
  • 町田:町田家、町田商店

名古屋エリア

当サイトでご紹介している「ぎん家 名古屋駅西口店」は、壱系の本格的な家系ラーメンを楽しめる店舗です。

家系ラーメンの価格相場

家系ラーメンの価格は店舗によって異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。

メニュー価格帯備考
ラーメン(並)800〜1,000円基本のラーメン
ラーメン(大)900〜1,100円麺量1.5〜2倍
チャーシューメン1,100〜1,300円チャーシュー増量
ライス無料〜150円多くの店で無料または格安
味玉100〜150円人気トッピング
海苔増し100〜150円5〜10枚追加

直系店舗と資本系の価格差

直系店舗は厳選した材料を使用しているため、やや高めの価格設定になる傾向があります。一方、資本系チェーンは大量仕入れによるコストダウンで、比較的リーズナブルな価格を実現しています。

  • 直系店舗:ラーメン並 850〜1,000円程度
  • 資本系チェーン:ラーメン並 750〜900円程度

家系ラーメンと他のラーメンとの違い

家系ラーメンは他のご当地ラーメンとどう違うのでしょうか?主要なラーメンジャンルと比較してみましょう。

種類発祥地スープ特徴
家系ラーメン横浜豚骨醤油+鶏油中太ストレート濃厚・海苔3枚・ライスとの相性◎
博多ラーメン福岡豚骨(白濁)極細ストレート替え玉文化・豚骨100%
二郎系東京(三田)豚骨醤油極太野菜マシ・にんにく・ボリューム重視
喜多方ラーメン福島醤油(豚骨)平打ち縮れあっさり・朝ラーメン文化
札幌ラーメン北海道味噌中太縮れバター・コーン・野菜

家系ラーメンの独自性

家系ラーメンが他のラーメンと一線を画すポイントは以下の通りです。

  • お好みシステム:味の濃さ・麺の硬さ・油の量を自由に選べる
  • ライス文化:無料ライスと海苔を使った独自の食べ方
  • 豚骨+鶏ガラの融合:九州と関東のハイブリッド
  • 鶏油(チーユ):香りとコクを加える独自の油
  • 系譜文化:直系・分派という明確な師弟関係

家系ラーメンの用語集

家系ラーメンには独自の用語が多く使われます。初心者の方のために、よく使われる用語をまとめました。

用語読み方意味
総本山そうほんざん家系ラーメンの源流・吉村家のこと
直系ちょっけい吉村家から正式にのれん分けされた店舗
御三家ごさんけ吉村家・本牧家・六角家の3店舗
四天王してんのう杉田家・はじめ家・環2家・王道家
壱系いちけい壱六家を源流とする系譜
クラシック系くらしっくけい本牧家・六角家系列の古典的な味わい
資本系しほんけい大手企業が運営するチェーン店
チーユちーゆ鶏油。スープに浮かぶ黄金色の油
カエシかえし醤油ベースの秘伝のタレ
酒井製麺さかいせいめん直系店舗が使用する製麺所
杉印すぎじるし吉村家と直系のみに卸される特注麺
逆切り麺ぎゃくぎりめん幅より厚みがある独自の麺
お好みおこのみ味・麺・油の3要素の好み
コールこーるお好みを店員に伝えること
海苔巻きライスのりまきらいすスープに浸した海苔でライスを巻く食べ方
味変あじへん卓上調味料で味を変えること

家系ラーメン初心者のための完全ガイド

家系ラーメンとはの解説

「家系ラーメンを食べてみたいけど、ルールがわからない」という初心者の方のために、基本的な流れとマナーをまとめました。

入店から退店までの流れ

  1. 券売機で食券を購入:ラーメンの種類とトッピングを選びます
  2. 空いている席に座る:カウンター席が基本の店舗が多いです
  3. 食券をスタッフに渡す:この時「お好みは?」と聞かれます
  4. お好みを伝える:味の濃さ・麺の硬さ・油の量を答えます
  5. ラーメンが到着:まずはそのまま一口味わいましょう
  6. 途中で味変:卓上調味料を使って変化を楽しみます
  7. 食べ終わったら退店:丼はカウンターに上げると親切です

知っておきたいマナー

  • 長居は控える:行列店では回転率が大切。食べ終わったら速やかに退店
  • 携帯電話での通話は控えめに:店内では静かに食事を楽しむのがマナー
  • 調味料は戻す:使った調味料は元の位置に戻しましょう
  • 写真撮影:店舗によってはNGの場合も。不安な場合は確認を

初心者におすすめの食べ方

  1. まずスープを一口飲んで、そのお店の味を確認
  2. 麺をすすって、スープとの相性を楽しむ
  3. 海苔をスープに浸して、磯の香りをプラス
  4. ライスを頼んでいれば、海苔巻きライスにチャレンジ
  5. 途中でニンニクや豆板醤を少量入れて味変
  6. 最後はスープを適量残して、余韻を楽しむ

家系ラーメンの有名店ガイド【系譜別】

総本山・吉村家

項目詳細
住所神奈川県横浜市西区岡野1-6-31
アクセス横浜駅西口から徒歩約10分
営業時間11:00〜深夜(要確認)
特徴家系総本山。平日でも行列必至。2階建て30席の自社ビル

直系店舗ガイド

店名所在地特徴おすすめポイント
杉田家新杉田(神奈川)直系第1号店早朝5時から営業。朝ラーメンに最適
寿々喜家上星川(神奈川)上品でバランス◎女性や家系初心者におすすめ
末廣家白楽(神奈川)マイルドな味わいスモークチャーシューが絶品
環2家下永谷・蒲田・川崎複数店舗展開濃厚さと旨味のバランス抜群
厚木家厚木(神奈川)吉村氏ご子息経営県央エリアで本格直系を体験

クラシック系の名店

店名所在地特徴
六角家1994+新横浜ラーメン博物館2024年復活。神藤隆氏の味を継承
たかさご家 本店日ノ出町(神奈川)緑の看板が目印。武蔵家・町田家を輩出
本牧家 横須賀店汐入(神奈川)本牧家本店閉店後も営業継続

壱系の名店

店名所在地特徴
壱六家 磯子本店磯子(神奈川)壱系の源流。うずら卵発祥の店
町田商店全国展開壱六家出身者創業。東証プライム上場企業運営
ぎん家名古屋駅西口名古屋で壱系を楽しめる貴重な存在

武蔵家系の名店

店名所在地特徴
武蔵家 中野本店新中野(東京)武蔵家系の総本山。深夜2時まで営業
武道家各地武蔵家系譜。”武”の文字が目印
三浦家金町(東京)総大将・三浦氏の店舗

系譜別・味の違いを徹底比較

同じ「家系ラーメン」でも、系譜によって味わいは大きく異なります。自分好みの系譜を見つける参考にしてください。

系譜スープの特徴塩気コクおすすめの人
直系醤油のキレが効いた味わい強め本格派・醤油好き
クラシック系マイルドでバランス重視普通初心者・女性
壱系クリーミーで甘み強めやや弱め◎◎豚骨好き・こってり派
武蔵家系重めで粘度のある豚骨普通◎◎◎がっつり派・深夜組
王道家系直系に近いがやや独自路線強め千葉県民・自家製麺好き

家系ラーメンの歴史年表

家系ラーメン50年の歴史を年表形式でまとめました。

出来事詳細
1974年吉村家創業横浜市磯子区杉田で吉村実氏が開業。家系ラーメンの歴史が始まる
1986年本牧家オープン吉村家の2号店として開業。後の六角家創業者・神藤隆氏が店長を務める
1988年六角家独立神藤隆氏が六角橋で独立。御三家が揃う
1992年壱六家・たかさご家創業吉村家と直接関係を持たない新系譜が誕生
1994年新横浜ラーメン博物館出店六角家が出店し「横浜家系ラーメン」が全国区に
1997年武蔵家 中野本店創業たかさご家出身の菅沼薫氏が東京で創業
1999年吉村家横浜駅西口移転創業25年。横浜中心部に進出し知名度急上昇
2003年王道家創業千葉県柏市で清水裕正氏が吉村家直系として開業
2006年町田商店創業壱六家出身者が創業。後に東証プライム上場企業に成長
2011年王道家が独立自家製麺に切り替え、吉村家から破門・独自路線へ
2017年六角家本店閉店創業者・神藤隆氏の体調不良により閉店
2022年神藤隆氏逝去六角家創業者が死去。家系ラーメン界に衝撃
2023年吉村家自社ビル移転/本牧家閉店吉村家は岡野に移転。本牧家本店は閉店
2024年六角家1994+復活/創業50周年新横浜ラ博で六角家復活。家系ラーメン50周年

家系ラーメンの製麺所ガイド

家系ラーメンの味を支える製麺所について詳しく解説します。

酒井製麺(東京都大田区)

吉村家および直系店舗に麺を卸す家系ラーメンの聖地的製麺所です。

項目詳細
所在地東京都大田区西糀谷
創業元々はうどんの製麺所
生産量1日約3万玉
特徴「逆切り麺」製法。厚さ>幅の断面
取引先吉村家、直系店舗、一部のクラシック系

その他の製麺所

  • 長多屋製麺:壱系店舗に多く納入
  • 三河屋製麺:多くのラーメン店に供給
  • 王道家自家製麺:2011年から自家製麺。王道家系列に供給

家系ラーメンの鶏油(チーユ)とは

家系ラーメンを象徴する鶏油(チーユ)について詳しく解説します。

鶏油とは

鶏油は鶏の脂から抽出した黄金色の油です。鶏皮や鶏脂を低温でじっくり加熱し、純粋な脂だけを取り出します。家系ラーメンのスープ表面に浮かぶ黄色い膜がこの鶏油です。

鶏油の役割

役割効果
香りづけ鶏特有の香ばしい香りをスープに付与
コクの強化豚骨スープに深みとまろやかさを追加
保温効果油膜がスープ表面を覆い、冷めにくくする
見た目スープ表面の黄金色が食欲をそそる

鶏油と豚骨の相性

九州の豚骨ラーメンには鶏油を使用しないのが一般的です。吉村氏が発明した「豚骨スープ+鶏油」の組み合わせは、家系ラーメン独自のものであり、この発想が横浜発の新ジャンルを生み出しました。

家系ラーメンのカエシ(タレ)の秘密

カエシとは

カエシとは、ラーメンの味を決める醤油ベースのタレです。丼に先に入れておき、上からスープを注いで混ぜ合わせます。各店舗がレシピを秘密にしており、まさに「秘伝のタレ」と呼ばれています。

カエシの構成要素

材料役割
濃口醤油メインの塩味と色を付与
みりん甘みとコクを追加
まろやかさを付与
昆布・椎茸など旨味成分の強化(店舗による)
チャーシュー煮汁肉の旨味を追加(一部店舗)

系譜によるカエシの違い

  • 直系:醤油のキレが強く、塩気がしっかりしたカエシ
  • クラシック系:まろやかでバランスの取れたカエシ
  • 壱系:甘みが強く、豚骨との一体感を重視したカエシ

家系ラーメンとニンニクの関係

家系ラーメンについて

卓上ニンニクの文化

家系ラーメン店の多くは、卓上におろしニンニクを常備しています。これは二郎系のような「ニンニク入れますか?」コールではなく、客が自分で好きな量を追加するスタイルです。

ニンニクの効果的な使い方

入れるタイミング効果おすすめ量
最初からスープ全体にニンニク風味が行き渡る少量
途中で追加味変として楽しめる中量
ライスに乗せるニンニクライスとして楽しめるお好みで

注意点

  • 入れすぎ注意:スープ本来の味がわからなくなる
  • 匂いが残る:大事な予定がある日は控えめに
  • 胃への負担:空腹時の大量摂取は胃を刺激する可能性

家系ラーメンの海苔活用術

家系ラーメンには必ず海苔3枚がトッピングされています。この海苔の活用法をマスターすれば、家系ラーメンの楽しみ方が広がります。

海苔の基本的な食べ方

食べ方手順ポイント
スープに浸して食べる海苔をスープに浸し、そのまま食べる磯の香りとスープの旨味が融合
海苔巻きライス海苔をスープに浸し、ライスを包んで食べる家系ラーメンの王道スタイル
麺と一緒に麺を箸で取り、海苔で包んで食べる上級者向けの食べ方
ちぎってスープに海苔を細かくちぎってスープに入れるスープ全体に磯の風味が広がる

海苔増しについて

多くの店舗では「海苔増し」(100〜150円)で海苔を5〜10枚追加できます。ライスと一緒に食べたい方や、海苔好きな方におすすめのトッピングです。

家系ラーメンのほうれん草の重要性

なぜほうれん草なのか

家系ラーメンのトッピングといえばほうれん草。九州豚骨ラーメンではキクラゲ、東京醤油ラーメンではメンマが定番ですが、家系では創業当初からほうれん草が使われています。

ほうれん草の役割

役割詳細
口直し濃厚なスープの箸休めになる
栄養バランス鉄分・ビタミンを補給
彩り茶色いスープに緑色のアクセント
食感柔らかい麺と異なる食感を提供

ほうれん草増しのすすめ

「ほうれん草増し」は100円程度で追加できる店舗が多いです。野菜不足が気になる方や、健康を意識する方には特におすすめのトッピングです。

家系ラーメンの現在と今後

全国への広がり

2025年現在、家系ラーメンを提供する店舗は全国に約2,000店舗あると推定されています。発祥地の神奈川県内には400店舗以上が集中していますが、東京、大阪、名古屋、福岡など全国の主要都市でも家系ラーメンを楽しめるようになりました。

多様化する家系ラーメン

現在の家系ラーメンは、直系、クラシック系、壱系、武蔵家系、王道家系など多様な系譜が存在し、それぞれが独自の進化を遂げています。

  • 伝統派:吉村家の味を忠実に守る直系店舗
  • アレンジ派:独自の工夫を加えた個性的な店舗
  • ハイブリッド派:二郎系との融合など、新しいスタイルを模索する店舗

この多様性こそが、家系ラーメンが50年近く愛され続けている理由の一つかもしれません。

海外への進出

近年では、アジアを中心に海外でも家系ラーメン店が増えています。「横浜家系ラーメン」という名称は、世界のラーメンファンにも認知されるようになってきました。

家系ラーメン50周年(2024年)

2024年は吉村家創業から50年の節目の年でした。半世紀にわたって愛され続けてきた家系ラーメンは、これからも日本のラーメン文化を代表するジャンルとして発展していくことでしょう。

家系ラーメンの聖地巡礼コース

家系ラーメンファンにおすすめの聖地巡礼コースをご紹介します。

横浜コース(半日)

順番店舗系譜所要時間
1吉村家(岡野)総本山行列60分+食事20分
2末廣家(白楽)直系行列30分+食事20分
3たかさご家(日ノ出町)クラシック系行列15分+食事20分

東京コース(半日)

順番店舗系譜所要時間
1武蔵家 中野本店武蔵家系行列20分+食事20分
2吉祥寺武蔵家六角家直系行列15分+食事20分
3町田商店壱系行列10分+食事20分

新横浜ラーメン博物館

「六角家1994+」が出店している新横浜ラーメン博物館は、閉店した六角家の味を唯一体験できる貴重なスポットです。家系ラーメンの歴史を語る上で欠かせない存在となっています。

家系ラーメンに関する豆知識

「家系」という名前の由来

「家系」という呼び名は、吉村家から派生した店舗の多くが「〇〇家」という屋号を持っていたことに由来します。正式な呼称ではなく、ファンやメディアの間で自然発生的に生まれた通称です。

なぜ屋号に「家」がつくのか

創業者の吉村実氏が自身の名前から「吉村家」と名付けたことがすべての始まりです。弟子たちも師匠に倣って「〇〇家」と名乗るようになり、これが家系ラーメンの象徴となりました。

直系店舗の証「酒井製麺の杉印」

吉村家と直系店舗のみに卸される特注麺「杉印」は、家系ラーメンにおける直系の証です。麺箱に記された「杉」の字は、吉村家創業の地・新杉田に由来するとされています。この麺を食べられるのは、吉村家から正式にのれん分けを許された店舗のみです。

家系ラーメンと「朝ラー」文化

杉田家は早朝5時から営業しており、「朝ラーメン」の聖地として知られています。仕事前の早朝に家系ラーメンを食べるファンも多く、独自の「朝ラー」文化が形成されています。

まとめ

家系ラーメンは、1974年に横浜で生まれた日本を代表するラーメンジャンルです。吉村家を頂点として、直系、クラシック系、壱系、武蔵家系、王道家系と様々な系譜が存在し、それぞれが独自の味を確立しています。

家系図を理解することで、お店選びの楽しさが倍増します。「直系で本格的な味を」「壱系でクリーミーな豚骨を」「武蔵家系でがっつり深夜ラーメンを」など、シーンや気分に合わせて選べるのも家系ラーメンの魅力です。

2024年に創業50周年を迎えた家系ラーメンは、これからも進化し続けていくことでしょう。当サイト「家系ラーメン.shop」では、引き続き家系ラーメンの魅力をお伝えしていきます。ぜひ様々な系譜の家系ラーメン店を巡って、あなただけのお気に入りを見つけてください。